【プロ農家向け】コナジラミ対策プログラムで黄化葉巻しよう!【トマト・ミニトマト】
トマト栽培で最も厄介な害虫とも言うべき「タバココナジラミ」。
僕がトマト農家さんから聞かれる質問のNo.1が、
「コナジラミに効く薬って何がある?」
です。
今回はそんなコナジラミを防除するのに、安価な薬剤も織り交ぜて要点をご紹介します。
コナジラミの詳しい生態はこちら↓
茨城県が作っている資料です。参考にしてみて下さい。
それでは、3つの対策を見ていきましょう〜
対策その1:キレイな苗を植える
まずはコナジラミの卵や幼虫が付いていないキレイな苗を植えるのが大前提。
ただ、コナジラミの体長はなんと1mm以下!
1,2本植えるだけならいざ知らず、何十本、何百本植える農家さんがいちいち苗に虫が付いているか確認するなんてできるわけありません。
そんな時は苗の時から使う殺虫剤がオススメ。
苗の間に薬剤を吸い込ませておくことで、植えてから3〜4週間害虫から守ってくれる優れもの。
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薬剤の詳しい説明はこちら↓
こちらの農薬、希釈がややこしいんですがオススメは16倍希釈で1ポットに50ml灌注するやり方です。
100mlのボトル一本でトマト苗1600本分使えます。
個人的な感覚ですが、コナジラミを含む様々な害虫のストレスがなくなるのでベリマークを使うと初期の生育が良くなるような感じがします。
これを使ってまずは苗からコナジラミの持ち込みを防ぎましょう。
対策その2:年内に強力な薬剤でリセット
コナジラミも寒くなると活動が鈍くなり、増殖速度も弱まります。
寒くなる前の11月下旬ごろにコルト顆粒水和剤などのコナジラミに効果の高い薬剤を使い、一度コナジラミの密度をガツンと下げてしまいます。
薬剤の詳しい説明は↓
年内にコナジラミをリセットしてしまったら、暖かくなる3月ごろまでは効果はそれほど高くないけど低価格な農薬でしのぎます。
特に気門封鎖剤と呼ばれる薬剤は使用回数制限がなく、薬剤耐性害虫の発生リスクが少ない剤としてオススメです。
こちらは岐阜県の試験事例で、「サンクリスタル」という気門封鎖剤の実用事例です。
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薬剤の詳しい説明はこちら↓
他の作物でも言える事ですが、害虫や病気が出やすい時期というものがあります。
その時期に強力な薬剤でカチッと防除する。
そのためにそれ以外の時期には強力な薬剤は温存するという作戦です。
対策その3:春になったら仕上げ防除
コナジラミの生育適温は25〜30℃で、ハウス内の温度が上がってくる春先に増える速度が早まります。
そこで増え始める前に冬を越したコナジラミ達を強力な薬剤で一掃してしまいます。
「増えてからやっつけた方が良くない?」
と思いませんか?
でも虫が増えるとどうしても取りこぼしが出てくるので、病害虫防除においては「増える前に叩く」が鉄則なのです。
前述のコルト顆粒水和剤などの強力な薬剤でコナジラミが少ないうちにやっつけてしまいます。
あとは1〜2週間おきにローテーション防除を行い、収穫期間を長くしてたくさん稼ぎましょう!
まとめ
コナジラミ防除に限らず、病害虫対策は「入れない、増やさない」が鉄則です。
高価な薬剤も虫が大量発生してからだと効きませんし、農薬代をドブに捨てているようなものです。
ポイントを抑えて、コストパフォーマンスの良い対策をしていきましょう!